女も男も No.144 アンペイド・ケアワーク──学校ではどのように取り上げてきたか(ON144)
定価1,980円(本体1,800円+税10%)
B5判、96頁、並製
ISBN978-4-8450-0987-9
総務省のデータ(2022年)では、未就学児の子どもを持つ世帯の夫と妻の1日あたりのアンペイド・ケアワークに費やす時間は、夫は1時間54分、妻は7時間28分。近年、男性のアンペイドワーク時間が増加しているものの、依然として女性に大きく偏っています。
本号では、「人間の必要」、生活時間、年金制度やペイドワークとの関係などの視点から、アンペイドワークのジェンダー不平等がもたらす問題点を探ります。とりわけ、学校ではアンペイドワークをどのように取り上げてきたのか。総合、社会科、日本語、家庭科などでの授業実践を紹介します。
PART 1 アンペイドワークとケア
アンペイドワーク再考
──人間の必要から考える
藤原 千沙(法政大学大原社会問題研究所教授)
そろそろ「イクメン」やめませんか
──子育てというケアとイクメンの男らしさ
真理子(大阪公立大学客員准教授)
生活時間からみた子育て世代の生活
二方 龍紀(常磐大学人間科学部現代社会学科准教授)
年金制度と無償のケア労働の評価
丸山 桂(上智大学総合人間科学部教授)
PART 2 学校教育でアンペイド・ケアワークを取り上げる
【座談会】
「労働教育とジェンダー」のとりくみの中で
古田 典子(両性研助言者・弁護士)
久木田 絹代(元中学校教員)
菊池 ゆかり(日教組女性部長)
〈教育実践①〉
家の仕事について考えよう(学級活動、小学校)
藤森 富美子(山梨県公立小学校教員)
〈教育実践②〉
性別に関係なく、すべての人が安心して働くために(総合、中学校)
田中 節子(滋賀県公立中学校教員)
〈教育実践③〉
アンペイドワークを負担すると(社会科、中学校)
升野 伸子(昭和女子大学教授)
〈教育実践④〉
母の労働を綴る(日本語、中学校)
久木田 絹代(元公立中学校教員)
〈教育実践⑤〉
「生活時間」を教材として(家庭科、中学校)
中山 節子(千葉大学教育学部准教授)
PART 3 家事・介護労働者、ベビーシッターのいま
家事労働者に初の過労死認定
──「定額使い放題労働」に反転の兆し
竹信 三恵子(ジャーナリスト)
●アンペイドワーク、ケアについて より知るためのブックガイド