女も男も No.142 今と過去をつなぐ平和教育(ON142)

定価1,980円(本体1,800円+税10%)
B5判、96頁、並製
ISBN978-4-8450-0956-5

収束の兆しの見えないウクライナ戦争、イスラエル軍によるパレスチナ自治区・ガザへの攻撃など、戦禍は拡大する一方です。このような情勢だからこそ、平和教育の重要性が高まっているといえるでしょう。戦争と平和の問題を自分事として考えるにはどうすればよいのか。過去と現在と未来の時間軸を通した学びをどう作っていくのか。憲法学習につなげるとりくみ、ジェンダーの視点で核兵器の問題や加害/被害の歴史に向き合うとりくみ、戦争のトラウマをテーマにした教育実践などを紹介します。

目次

PART 1 「自分事」としての平和教育

戦禍の広がる今こそ憲法理念に依拠した平和教育を

角田 達夫(日本教職員組合中央執行委員、平和・組織・青年部担当)

パレスチナとのかかわりからの学びを憲法解釈に生かす

──平和的生存権の活用と支配欲の克服

清末 愛砂(室蘭工業大学大学院工学研究科教授)

〈平和教育実践①〉

「自分だったらどうするか」

──ロールプレイワークで沖縄戦を学ぶ

狩俣 日姫(株式会社さびら・平和教育ファシリテーター)

〈平和教育実践②〉

核兵器の問題はジェンダーの問題

田中 美穂(核政策を知りたい広島若者有権者の会〈カクワカ広島〉共同代表)

〈子どもと読む絵本〉

今もなお増え続ける“難民”について知りたい

『女も男も』編集部

PART 2 記憶を継承するということ

ヒロシマ、ジェンダー、植民地主義が交差する場として

加納実紀代資料室サゴリ

高雄 きくえ(加納実紀代資料室サゴリ主宰)

日本軍「慰安婦」として被害にあった女性たちと出会う空間

アクティブ・ミュージアム「女たちの戦争と平和資料館」(wam)

山下 芙美子(wamスタッフ)

加害の歴史を伝えるモニュメントは公園にふさわしくない!?

──群馬の森・朝鮮人強制連行犠牲者追悼碑撤去をめぐって

松本 浩美(フリーライター)

歴史の定点観測装置としての彫刻

──戦時と戦後の連続性を問う

小田原 のどか(彫刻家、評論家)

PART 3 戦時から現代に引き継がれているもの

80年前の戦争と現在をつなぐ、トラウマインフォームドな平和教育

中村 江里(広島大学大学院人間社会科学研究科准教授)

PTSDの日本兵と家族の交流館

──語り始めた家族たちと次世代への伝承

黒井 秋夫(PTSDの日本兵と家族の交流館代表)

歴史のトラウマと平和教育

村本 邦子(立命館大学大学院人間科学研究科教授、臨床心理士)

♫増やして減らして、また増やして♫「質」管理

──人口政策・優生思想の連続性

大橋 由香子(フリーライター・編集者)

〈緊急アピール〉

パレスチナに平和を!

「パレスチナ子どものキャンペーン」の声明など

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